築地獅子祭(つきじししまつり)

築地獅子祭は東京都中央区で開催されるお祭りです。築地には巨大卸売市場の築地市場がありまして、国内外から観光客が訪れています。現在の築地は陸地となっていますが、波除稲荷神社(なみよけいなりじんじゃ)が創建されるまでには大変な苦労に見舞われていました。もともと界隈は一面が海であり、明暦の大火が起きた後に埋め立てを行ったのですが、激しい波風が打ち寄せて堤防が流されるなど工事は困難を極めたそうです。しかしある時、海面が光っていることがありまして、人々がその源を調べてみますと稲荷大神の御神体でした。その御神体を見付けた人々らが1659年、現在の地に創建したことが波除稲荷神社の起源となります。創建後にはあれだけ暴れていた波風がしんと止みまして、埋め立て工事も無事に完了したとのことです。

そして波除稲荷神社は激しい波風を鎮めたことから人々に信仰が広がりまして、雲を従える龍、風を従える虎、一声で万物を威伏させる獅子、それぞれの頭が奉納されました。これら頭を担いで行った祭礼が築地獅子祭の起源となります。しかし奉納された頭は獅子頭一対を残して1923年の関東大震災で焼失するなど波乱に見舞われていました。現在は再興を願う人々らの協力によりそれぞれが再建を経て、大事に神社へと奉納されています。

さて築地獅子祭は本祭が3年に一度、その間は陰祭が開催されます。気になる2017年は陰祭となりまして、千貫神輿と雄雌の大獅子の中から1基が渡御を行う予定です。祭り最終日には待ちに待った弁財天お歯黒獅子御巡行が開催されます。お歯黒を施された獅子は重さにすると約700キロと巨大です。ちなみにお歯黒が施されているのは雌獅子です。弁財天と名称にあるのは、獅子に弁財天の御神体が納まっているからなんですね。


[引用]https://www.youtube.com/watch?v=FrT9utAbSSI

また神輿渡御は男性が行うものとのイメージが強いですが、築地獅子祭では一部を女性区間として設けており、お祭り好きな女性も渡御が行えるように配慮しています。ぜひ陰祭では弁財天と雌獅子と一緒に渡御の熱気を体感してみてはいかがでしょうか?

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